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2005年11月5日  読み書き教室開講から1ヶ月が経過して

読み書き教室看板
コルンバ支部入口に張っている
読書教室のポスター(教育省作成)
9月末に開講した読み書き教室(週4回、8ヶ月間)も、はや一ヶ月が経ちました。
この読み書き教室(Curso de Alfabetizacao)は、ブラジルの教育省が識字率向上のために、講師志願者を募って、1週間ほどの講師養成講座を行った後、各講師に生徒募集から授業運営までを一任するものです。教材や生徒用の鉛筆消し、ゴム、ノートまで支給されるのに加え、講師には、受講者数に応じて、1万円から1万五千円程度の講師料も政府が支払うというシステムになっています。教育省はさらに、有名人(サッカーの神様ペレが出ていた時期もありました)を使って「Brasil Alfabetizado(読み書きできるブラジル)」という標語のTVコマーシャルも常に流しつづけるなど、この分野で、ブラジル政府は、相当の予算を費やしていることが伺えます。

コルンバ支部の読み書き教室は、現地メンバーLuizさんが企画し、月火木金の夜7時から9時まで行っています。Luizさんは、開講前に12名の参加希望者の署名を得ていたものの、実際の参加者は、初日一人、2日目二人、3日目二人という出だしでした。生徒募集の張り紙や新聞広告を出したりもしましたが、一ヶ月過ぎた現在も参加者数2-4名にとどまっています。

実際、20歳をすぎて、30、40、50才になるまで、読み書きを学んでこなかった人たちが、継続して教室に通って勉強するということは簡単なことではありません。しかし、そういった人たち自身の不便さのみならず、親の子女教育に対する意識が反映する公立学校教育の底上げのためにも、成年者の識字率向上への取り組みは避けては通れないものといえると思います。